目標達成のために管理者に求められる翻訳力

店長に聞きました。

あなたの目標は何ですか?

『売上を上げることです』

どのくらい上げることですか?

『昨年の売上をまずは超える』

目標は昨年の売上額ですか?

『いえ、もう少し・・・』

・・・中略・・・

そのためにどんな行動をしていますか?

『メンバーに話して取り組んでいます』


メンバーの方に聞きました。

あなたの目標は何ですか?

『売上を上げることです』

どのくらい上げることですか?

『昨年の売上をまずは超える』

そのためにどのような取り組みをしていますか?

『一生懸命説明しています』

以前と比べて何に違いを持って取り組んでいますか?

『・・・』


組織の目標が

そのままメンバーに伝わっていることが良くあります。


例えば『お客様満足』『非日常の体験』


情報共有できているかどうかと問われれば、

確かにできていると思います。

目標が達成すると思うかどうかと問われれば、

私は「達成には少し時間がかかるかもしれない」と答えます。


掲げられた目標が『スローガン』のように扱われ

管理者はそのままチームメンバーに伝えても

チームメンバーは何をしたら良いのかと迷うことが多い。


中には、自ら考えて自主的に目標達成に向けて

プランを考え、取り組みを始める人もいます。

しかしながら、

そこまでできる人は、そんなに多くはありません。


組織で新たな目標が設定されたら

管理者はそのことを翻訳して

メンバーの新たな行動をしてもらうことで

目標に向かって組織が動き始めます。


この【新たな行動を見つけること】が大事です。


扱う目標が大きすぎると、実感がわきません。


そして

各自が考える範囲の中で、

目標達成に貢献するようになります。


ここで注意をしておくことは

メンバーは管理者ほど

広い視野を持ち合わせていないということを

前提として持っておかれるとよいと思います。


人は自分の成長が感じられる場所では

イキイキとしていて

自分の成長が感じられない場所では

仕事が途端につまらなくなってしまう


挑戦することが大きすぎたり

自分の力ではどうにもならないと思うと

その問題を自分の問題として

扱わなくなる傾向があります。


ちょっと他人事のように関わってしまう。


そうなると

仕事がルーティーン化していきます。

朝起きて、出社して、仕事して、帰って寝る

そしてまた、朝起きて・・・


仕事へのモチベーションが減衰します。


組織の目標を大きいまま伝えるのではなく

個人サイズの小さい目標にして

自分ごとにして取り組むことが出来れば

目標に向けてチームが動き始めます。


私はこれを管理者が行う『目標の翻訳』と言っています。


当然ひとりひとり課題が違います。

人はクローン人間でも、ロボットでもないですから


自部署のメンバー1人1人が扱えるサイズに小さくし、

新しい行動をともに見つけていきます。

全員で関わる新しい行動と

1人1人が関わる新し行動に分ける

その新しい行動を1人1人が意識して

できるようになることが

個人の「目標」です。


管理者は

全員の能力を引き上げるための戦略と推進力

影響のある管理者としての行動力と表現力

などの監督力をもって関わります。


上記の例では

いくつかのことをさらに詳細に

かつ明確にしていく必要がありますが、

詳細で明確な情報を把握したうえで

チームメンバーにかかわります。


メンバーには1人1人新しい行動が必要になります。

売上げを上げるためのファーストステップを探します。


例えば、

売上実績が低い人がいて、その人の様子を観察していたら

最初のアプローチでお客様に険しい表情を見せていると感じたら

まずは笑顔をいつでも出せるようになることを伝えていく

必要があります。

実際に本人と話してみたら、笑顔は必要と分かっていても

できない実感を持っていたりします。

それについて何がそうさせているのかを聞いて言ったうえで

どのように行動すればそれが達成できそうかを課題としながら

本人が「そうしてみたい」と思えることを共に見つけていきます。


また、お客様とのアプローチは良い雰囲気だけれども、

お客様との会話が始まると「でも、けど」が多くて

会話が進まないことに気づいたら

管理者がそのことについて伝えたうえで、本人の中で

どんなことが起こって、「でも、けど」を使わせてしまうのかを

本人に聞いていく必要があります。そして本人が「やってみたい」

と思う課題を見つけていく必要があります。


1人1人の課題を見つけ、目標に向かった新しい行動を

一緒に見つけていく。


さらにチームとしての課題も見つけていきます。

これは全員に共通する課題をメンバーが取り掛かれるものです。

管理者が日頃から気付いていることを伝えて、

メンバーからもアイデアを募り、

話をしながら「やってみよう」と思うことを決めて行きます。


そして、一定期間を置いて、実践できているのかいないのか

それにより、組織の目標はどのように変化したかしていないのか

検証して、さらに新たな行動が必要か、今までを継続かを

チームメンバーと検証することで、

物事は新しい方向へ進むようになります。


もし目標に対して何かうまくいっていないなと感じられたら

1人1人の新たな行動に翻訳できているか検証してみてはいかがでしょうか。


あなたのお役に立てればうれしいです。

©️ココロのメガネ屋

ココロのメガネ屋 トランスフォーメショナルコーチ 松下並樹(まつしたみき)

自分で自分をケアできる時代を目指す。 ココロのメガネ屋はセルフケアを目指す人のサポートを行っています。

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